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2015年5月 5日 (火)

映画『捨てがたき人々』感想

『捨てがたき人々』2012年 監督:榊英雄  脚本:秋山命

●内容(""内、amazon商品説明より)

"金も仕事もなく、不細工で怠け者の男・狸穴勇介(大森南朋)。生きる事に飽きてしまった彼の足が最後に向かったのは生まれ故郷の港町だった。この町で両親は幼い勇介を捨て、孤独になったのだ。故郷で勇介を知るものはなく、目つきの悪い彼について誰もが怪訝そうな表情で見ていた。そんななか、ただ1人だけ笑顔で接してくれた顔に痣のある女/岡辺京子(三輪ひとみ)と出会う。京子は痣がコンプレックスで、恋愛を諦めていた。“生きている証"を快楽(セックス)に求める勇介は、彼女に興味を示す。そして、その欲望を京子に求め、強姦まがいに関係をもってしまう。なし崩しに同棲し、やがてお互いを認める事無なく“家族"を作ることになった二人は、それぞれ生きていることの“幸せ"とは何かを考えるのだった・・"


 三輪ひとみさんの京子。顔に痣があります。映画中では痣について特にどうこうはなかったですが、でも、過去にそのことで嫌な思いはしたでしょうね。それがコンプレックス。で、彼女を取り巻く母親の"おでぶちゃん"との恋愛も人生の苦しみの種。で、救済されたかったんですね。

 救済されたいから、宗教に入り、不細工で怠け者?の勇介と強姦まがいに関係を持たされても、それをきっかけに同棲し始めるわけ。誰も相手にしない人と結婚してあげたから、救済?

 映画の中の京子は、素敵女子ですよね…。原作では、地味ブスがコンプレックスで、異性からも嫌煙されるという設定ですが。

 そして、勇介は…大森南朋さん。原作の不細工で…とは一味もふた味も違い……そりゃ誰かしら惚れるよ! 映画の勇介にならさ! と思いたくなってしまいます。


 勇介は京子のおばちゃんから「腐ったトマト」扱いされながらも、そんな二人に子供ができ、成長。

 で、勇介が汲み取りの仕事をしているせいか、家に帰ってもそのにおいが残っていたり? しごとそのものを友達に対して恥ずかしく思っていたのか、子供の正義は勇介を嫌いだしてしまいます。

 そんなこんなで、唯一自分を受け入れてくれてると思っていた子供から嫌煙された勇介は、正義の頭をマジぶん殴っちゃうんだもんね。

 この設定、原作では、ただ勇介がどこまでいっても女、女で、塀の隙間から隣の女子大生をのぞき見したり…と、そのことを正義が気づいて嫌悪していく、という風に見えたのですが。。かなり違って見えますよね。

 この「父親の仕事」に関する映画の設定はちょっとどうよ、と見てる時に思ったんですが、でも、映画のパターンの場合、将来的に、正義が成長した時にひょっとしたら、父親はちゃんと働いていたのに嫌悪してしまっていたという事実に気づいて、ひょっとしたら和解できたりもするんじゃないかなぁ、という希望を感じさせます。

 原作の場合、、将来も暗い。。


 この話全体で、人生上一番とばっちりを受けるのは、正義になっちゃうかな。。でも、勇介自身も子供のころ、子供の権利など無視されて育ってるしね。。

 給食費が払ってもらえなくて校庭にお腹を空かせている勇介の姿。映画にはなかったですね。あるともっと説得力あり。でも、監督の故郷で撮ってるからな。あんまりなひどいシーンは無しだったのかもしれない。。

 そして、二人を取り巻く中でも強烈な個性の持ち主が、京子のおばちゃん。

 一人で飲み屋を切り盛り。仕事に精出し、性欲もそれに比例してか精出し精出し。映画の中では、年いってもセックスに積極的な姿が描かれていました。

 ただ、原作で、勇介に一緒にラーメン店をやらないか誘い、"男"も"仕事"もできるだけやってみようというようなセリフがありましたね。この"仕事も"の部分もできれば入れて欲しかった。おばちゃんのバイタリティがある意味、感じられていいと思うんだけど。

 そして、勇介の働き始める会社の社長と事務の女の子の秘めたる恋愛。初めは社長が若い子に手を出してしまったんだろうが、この若い子はいくら社長との恋愛を表ざたにできなくても、結婚すべきでないでしょ。。何カ月たっても、新妻に拒否される夫は被害者ですよね。。ちょっと詐偽かも。。せめて独身を貫いとけばよかったのに。。

 この社長が人生悲観して自殺してしまったのが発見された時、社長=トモロヲさんの口から蟹が出てくる名シーン。うーん、さすが役者魂。蟹にかまれたりしなかったですかね。唇とか。。

 
 そして! 洋三郎さんは、映画のはじめ、勇介を新居のアパートに案内する高橋さん。原作ほど京子に接してなかったかな。原作張りに、バリバリ京子を責めちゃってたらどうしよう、と思ってたら、勇介と出会う前に、おそらく人生に絶望していた時になんとなく付き合っちゃった、知り合いのおじちゃん、という感じ? 

 原作より、気のいいおっちゃんになってました。

 そういえば、原作の京子は、宗教組織の幹部になろうとしてました。……救いが欲しかったのに、幹部になりたいの? でもこれ、映画にはなかったのね。

  映画ではあくまでも組織のおじさんと、勇介の時とは違うマジラブにどっぷり浸かり。ラブが主体なんだな。

 全体的に、原作のどこまでも不毛さを抱えながらの人生、と違い、映画はところどころ希望がなくもなかった内容になってました。と個人的に思いました。


 "苦しんで、喘いで、
 それでも生きていく--"

 というのが映画/DVDのキャッチコピー?になってます。
 映画は喘いでが主体だったかも。原作は業、宿命的なものを感じました。


 それでも、、どうやって生きていくのか、何を考えて生きていくのか。何を求めるのか。
 そこら辺で人生の外見は変わらなくても、中身は変わっていくかなぁ、と思いました。人生は人それぞれです。


 映画の勇介、いい男だもんねぇ…くどい!

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