無料ブログはココログ

« DVD『虎狼の大義』『虎狼の大義2』 感想 | トップページ | ドラマ『警視庁9係 / 第9話「殺人オーデコロン」』 感想 »

2014年9月18日 (木)

映画『甘い鞭』感想

『甘い鞭』 2014年 監督:石井隆

●簡単あらすじ
 "高校生の頃、向かいに住む独身男に拉致監禁された主人公、奈緒子。
 事件後、両親との間に見えない壁のできてしまった奈緒子は、のちに産婦人科の医師になり、不妊症に悩む夫婦の手助けをしていた。
 が、監禁を逃れた際に感じた"何か"の感触が忘れがたく、SMクラブで働くうちに悲しい結末が待っていた…。"


 まずは監禁シーンがあまりにも過激で、、、人によっては拒絶反応があったり、いや体当たりでよくやっている、と思ったり。。。

※以下、ネタバレ


 監禁時代の高校生、奈緒子を演じる間宮さんはもう、なんというか…。愛らしい幼い顔立ちで、監禁男とのバトル。。出演中半分以上は服着られませんでしたね。。

 1か月の監禁ののち、男を刺殺したときのまっすぐな目はなかなかのものでした。

  檀蜜さんは最近、テレビで見るなぁと思っていたら、SMクラブでSな社長の宝塚ばりのかっこよさ=屋敷紘子さんと比べると、より際立つ女性らしさ。

 実の母親とのシーンは最後まで埋めがたい溝があり、なのに末期がんで入院している母親を見舞いに行く奈緒子は、かなりの自制心があると感心もしました。。


 ところで、奈緒子の感じた"甘い味"とは何だったのでしょうか?
 私には、復讐を遂げた時のある種の感覚にも思えるのですが、多分もっと違う意味がありそうな気もします。うーん、難しい。


 SMクラブのシーンは3パターンありました。

 まずは常識人のおじさんとその子分。血を見るのは嫌だけどプレイ楽しんでみたい(ハ…)。

 そして、竹中直人さんの、"SMクラブの決まり=痛すぎない鞭=SがMをおしおき" をぶち壊すエキセントリックさ。

 そして…チャプターネームにもなってる"真正サディスト"氏である洋三郎さん。キャッ、サディストだって、かっこい~とかこれっぽっちも言ってられない不気味演技の境地を開かれてます。


 真正サディスト氏。檀蜜姫の前に相手した女性をかなりの目に合わせたらしいですが、それもあくまで「クラブの決まり」をぎりぎり超えない範囲になるんでしょうかね。。超えてしまったら、ただの傷害罪ですもんね。。

 少なくとも、映画の中の真正氏は、M嬢をぶっ殺しそうな雰囲気で、でも、いざ檀蜜姫に誘い込まれたら、ノーマルラブに走っていたのでやっぱり"プレイ"だったんでしょうね。いきすぎだけど。


 洋三郎さんの登場は、『人が人を愛することのどうしようのなさ』でも、主人公が破滅への道を進んでしまうトリガーの役割を担っていましたが、今回もきょーれつにトリガーです。

 真正サディスト氏が刺殺された時、監禁男を刺殺するときと画面が交錯し、その背後に流れる"Por una cabeza"の音楽が印象的でした。

 石井監督の作品は、暴力、裸シーンが多いですが、セックスや裸は「ラブ」の象徴というより、「暴力」の延長で描かれることが多いように思います。

 檀蜜さんがテレビで"エロスは人間のエネルギーの根源"? (すみません、うろ覚えです)と話されていたような気がしますが、石井監督作品では暴力も人間のある種のエネルギーのほとばしり? で 、エロスもまたしかり。そして、名美という女性と、村木という男の、一対一の人間関係。が、石井監督作品の根幹をなしていると思ってます。


  『人が人を愛することのどうしようのなさ』でも、女優と、女優を守るマネージャーの男性との物語として、
名美---村木ラインあり。


 で……あれ? では今回の『甘い鞭』では? 名美---村木ラインを思わせる恋愛?人間関係はない……と思っていたら。


 真正サディスト氏があえなく絶命して横たわるなか、あわてて現場に駆け付けたSMクラブの社長と社員が、奈緒子自身の母親と父親の姿にかぶり、刺殺。

 で、全身全裸血まみれの名美、…ではなく、奈緒子の歩いていく先には、もう一人の自分。監禁されていた高校生のままの奈緒子。その「過去の自分」にナイフを振り下ろそうとする奈緒子。その手をむんずとつかむ手。

 あ、この手が村木ね。と勝手に解釈しました。


 でもこの説に一つ難点が。。。

 …だって、手がきれい…

 というか、細い、手モデルのような美しい手です…

 村木の手だとしたら、もう少しがっちりした武骨な手のような気がするんですが。。もっとも、男性でも、がっちりした体形の人でも手の比較的細い人はいますが…?


手がきれい。うーん。ま、ここら辺をそのままにして。


石井監督の作品として、

説1:あの手は村木の手。名美を死なせない。あるいは死ぬようなことではない。死ぬべきではない。生き延びるべし。な、村木の意思。

説2:あの手は奈緒子の手。深層に沈む自分の良心? 生きる力? がナイフを振り下ろすのを止めている。

説3:石井監督作品として、石井監督の手。名美は永遠のヒロインです。でも、"手"の理由は、説1と説2にかぶる。


あくまでも"説"です。

以上^^

« DVD『虎狼の大義』『虎狼の大義2』 感想 | トップページ | ドラマ『警視庁9係 / 第9話「殺人オーデコロン」』 感想 »

e.洋三郎さん特集-映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1681195/57422591

この記事へのトラックバック一覧です: 映画『甘い鞭』感想:

« DVD『虎狼の大義』『虎狼の大義2』 感想 | トップページ | ドラマ『警視庁9係 / 第9話「殺人オーデコロン」』 感想 »