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2013年11月 4日 (月)

映画『GONIN 2』感想

『GONIN2』1996年 監督:石井隆

●内容(「キネマ旬報社」データベースより)
"石井隆監督によるアクションシリーズ第2弾。それぞれに事情を抱えた5人の女たちが、宝石店で強盗団に遭遇。成り行きで強盗団から宝石を奪い逃走した彼女たちは、暴力団からも追われるハメに陥り…。
緒形拳, 大竹しのぶ, 喜多嶋舞, 夏川結衣, 永島敏行、他"

 カッコいい女ってあこがれちゃう、女の子の友情って、いいよね、というのが1つ。 それから男の復讐。緒方拳さんが渋い。余計な事は言わず、淡々と。

いえ……淡々とでは本当はないですね。工場の借金のために妻を陵辱され自殺に追い込んだヤクザを、自分の作った刀で切る。

 外山(緒方さん)は、元々無口気味で感情表現も控えめ。けれども、首をつっていた妻を見上げ「なぜ……」と絶句するところや、刀を手にヤクザの事務所に赴くところなど、外山の内面の思いが伝わってくるようです。

 それと打って変わって女達のそれぞれの事情。

 38歳、セーラー服の売春婦、サユリ=大竹しのぶさん。
 倒産するフィットネスクラブの経営者の蘭=余貴美子さん。
 元ヤンキーで現宝石店店員で強盗半の一味、ちひろ=喜多嶋舞さん。
 普通のOLだが若い頃に自宅に男に侵入された過去をもつ早紀=夏川結衣さん。
 普通の主婦だが不倫して指輪が外れなくなって本妻に笑われた挙句に宝石店へ切ってもらいに行く志保=西山由海さん。

 それぞれのマイナスな過去+現在を抱えた女達が、偶然ちひろの宝石店で遭遇し、結果、強盗犯を差し置いて宝石を強奪してしまう!
 後の流れは、、、もう、強盗犯+ヤクザに追われてしまって当然ですね。


 ストーリーはこんな感じでノンストップ。

 そんな中で、『GONIN』と同様たくさんのシーンが印象に残りました。

 まず、余貴美子さん。テレビのドラマだと、少しナヨナヨした女性の役をふられる事が多いように見えてましたが、GONIN2の中では強い女。

 といっても、蘭は強くないから強くなりたい!人だったのですね。男が変わるたびに変わる自分でなく、自分自身を持って独立した自分になりたかったのね。

 宝石店店員のちひろが蘭達と同じ強盗の被害者に見えて、実は強盗犯の仲間だと5人の女の前でわかってしまい、険悪なムード。

 でも、すったもんだの挙句に、強盗犯一味の女性(片岡礼子さん)が日本刀で切り付けられ倒れ、蘭が介抱しようとしているのに対して、
「…手伝わせて」とちひろが言うのに、蘭はバシッッッと叩いてから、
「…手伝いなさいよ」

 うーん、大人です。

 5人組みが蘭の経営するプールで休んでいる間に、主婦の志保が一抜けます。そのまま主婦に戻るんですね。このシーンで、コメンタリー音声で、監督達が、だから”女は強い”ように話していましたね。

 確かにある種、強いと思います。
 でも反面、蘭のように”バシッ(と平手打ち)…手伝いなさいよ”な大人な態度には無縁になるんですよね、安定した主婦の座につくと。。どっちも取れないんですね。なかなか。

 そして、元ヤンキーの店員ちひろ。石井監督の名美シリーズにも登場する名前のちひろは、喜多嶋舞さんのスレッぷり、ふてぶてしさ、強さがものすごく印象的でした。

 そのちひろがヤクザにつかまって、血が流れて椅子に縛り付けられ→ヤクザを射殺→後、シャワーを浴びるところが激しく印象的。ちひろの強さ、というか、へこたれなさが、本当にすごいです。

 蘭、ちひろと違い、OLの早紀は昔、男性に部屋に侵入されるという経験を持ち、今でもうなされていて…。
 宝石店でも強盗犯が暴れている間、早紀はほとんど涙目状態でおびえていましたが、銃を突きつけられても平然としているどころか、ニヤッと笑い相手をやっつける蘭を見て何か感じたんでしょうか。

 その後は他の3人について行き、最後には外山と奥さん、サユリ、の敵を討ちます。そんな早紀の行動も印象的。

 外山の探していた、おそらく強盗犯も奪いたがっていた、498万円の猫目石を蘭が持っていたとちひろが知った時、ちひろは怒りまくり、元ヤンキー全開で蘭をののしりますが、早紀はすぐさま立ち上がり、
「何度裏切っても、(蘭は)あんたの事許したじゃないか!~いいっこなしだろ!?」
 蘭とはまた、違う、でも強い、大人な言葉と態度。こうやって強くなっていくのね。。

 サユリの大竹しのぶさんだけ、ちょっと早く死んでしまいます。というか、物語前半で退場してしまうではないですか。大竹さんのスケジュールの問題?

 最後、残った3人がヤクザの男どもを射殺して、颯爽と去っていく……ジ・エンド。



 『GONIN』『GONIN2』を続けて見て、石井監督の作品は印象的なシーンの連続…ある意味、緊張感のある展開なのだなぁと改めて実感しました。 →『GONIN』は別記事で。

 一瞬のきらめき。激しさ。暴力。愛情。

 石井監督というとエロ、裸のイメージというのがネットで見ていると強いですが、それだけではもったいない、と思います。

 で! 今回の洋三郎さんは、中年サユリが高校生ぶりっ子して夜の街で客を取ろうとした時の、中年のお客さん。
 いけないおじさん…。当然ながら、高校生に見えないサユリにこんな皺、高校生にある訳ない、等々激しく突っ込み突っ込み。

 コメンタリー音声で、そんな洋三郎おじさんに、「(制服姿のサユリに対して)ぜんぜんかわいいじゃん!」とまるで洋おじさんが変みたいな発言。。ハハ。

 たしかにストーリーの中では、洋おじ様ったら、めッ!って感じですが、この後サユリはちょっと絶望して、宝石店で強盗犯に乗じ宝石強奪…なシーンになだれ込むわけで、これでぜんぜんOKでしょう。

 てか、洋おじ様がここで「サユリかわいい!」の展開だと、話の先が続かない…。いけないおじ様に全否定されて、大竹さんの、「私、もう生きていけない!」と振り向く顔。洋おじ様のギャグ的態度にひっぱられてか、元々コミカルなシーンに脚本がなっていたのか、とにかくかわいいです。

 それにしても、洋三郎さん、『GONIN』の組長付き人の角刈りとは打って変わったダサおじさまぶり。見事な変身振りです。お見事! ということで、この辺で。

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