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2012年7月22日 (日)

映画『花と蛇』感想

『花と蛇』 2003年 監督:石井隆

●内容(amazonの商品説明から)
世界的なタンゴ・ダンサーの静子(杉本彩)は、実業家の夫・遠山(野村宏伸)の自分に対する心が遠のいていくことに不安を抱いていた。そんな折、静子に魅せられた政財界の黒幕・田代(石橋蓮司)の意を受け、暴力団組長の森田(遠藤憲一)は遠山を罠にかけて静子を拉致監禁する。そこは、セレブの人間を観客とする異様なSMショーの舞台でもあった…。
『ヌードの夜』『GONIN』などの鬼才・石井隆監督が、団鬼六の同名SM小説に挑戦した意欲的問題作。もはや体当たりという言葉の域を超えた杉本彩の壮絶な演技と肢体が全編を圧倒する。そもそもS的イメージの強い彼女に、あえてM的役柄を強いらせていることで、その倒錯感はいやおうにも増していく。伊藤洋三郎扮するセーラー服を着たショーのピエロ男もおぞましいほど効果的に映える。
 とにもかくにも善人がひとりも出てこない究極のピカレスク映画。ただし、ヒロインが自分の運命を受け入れてショーが始まってからの描写は、そこに至るまでの精神的テンションの高さに比べると急にトーンダウンしてしまい、ちと肩透かしの感もある。安川午郎のタンゴを基調とした音楽も秀逸。(的田也寸志)


 ↑ちょっと長いけれど、説明あった方がわかりやすいと思います。

 杉本彩さんがすっっごいことやっている映画です。
 物静かで慎ましやかな静子夫人。職業はタンゴダンサー。前半変えれば、彩さんそのままの設定。

 老実業家?に見初められ、強制的にコロシアムに連れてこられた静子夫人=杉本彩さん。

 運転手は殺され、半殺し?の目にあうボディガード京子を守る為、つまりほとんど脅迫により無理やりショーに出演させられる静子夫人。

 原作、花蛇の物語では、徐々に○○して調教される、とどこかのサイトで見た気がしますが、映画では石井流に激しい展開。

 肉体派!体育会系しごき!

 原作はもっとまったりした展開そうだと思いますが。。

 静子夫人が脅されて裸になっていくシーン。ここの展開は、真面目に話の筋を追っていると、この映画中一番怖いところかもしれません。。。ホントに脅迫されているから。

 その脅迫シーンから一転、ショーは華麗な着物と、美しい静子夫人と縛りという世界のアートな画面が展開。


 これは写真集ものです。

  彩さん、しまっていて、出るとこ出ているナイスなプロポーション。どんなポーズをしても、贅肉なし

 それに本当にすっきりした美人さんですね。Wikiに高祖父がドイツ人とありましたが、そのせいか目鼻立ちが、特に鼻梁がたしかにそんな感じです。

 アートなショーが続き……実はここからが、石井監督の「物語」の始まりなのですね。

 なんだか棒に縛られている静子夫人。

 そこへ、拉致した張本人、田代老人=師匠の石橋蓮司さん。

 半身が麻痺して動かず、なのに、一生でただ一人のファムファタールである静子夫人に必死に近づこうとする田代老人。

 そして、その必死な姿を見てしまった静子夫人! 

 
 とうとう半身不随の状態でたどり着いた田代老人に静子は、、、母性本能?真の愛情?


 その果てに、田代老人は男の理想の腹○死。。。 

 
 そこへ駆けつけた、田代老人の側近、子供の頃から世話になり続け、田代老人に心酔している側近、森田=遠藤憲一さん。


 事切れている田代老人と、呆然とする静子夫人を前に、

「貴様…!」

 静子に対する憎悪。これは、田代老人の寵愛が、自分ではなく静子へ向けられた事に嫉妬!?

 静子を射殺しようとする森田。だが、実はまだ息のあった田代老人に止められ。

 抵抗せずに撃たれ死んでいく森田。コメンタリーでは、心中?と言ってましたね。


 こういう男の男に対する感情。ゲイなどの感情とも違う、男同士の愛情?って、確かにあるんじゃないかと思います。この辺、Vシネのヤ○ザものでもよく描かれていると思います。ギャグ九州男の死に泣く子分の男達とか……すみません、わからない人、飛ばして下さい。

 そして、静子夫人、なんとかコロシアムを抜け出し、屋上でなぜかにっこり笑っている夫と再会。

 そのまま踊って、ピストルを取り出し……最後は静子夫人、一人で寂しくダンスを踊り……。

 この後の展開は、解釈の仕様がいろいろあるみたいです。

 ラスト、静子夫人は華やかなパーティ会場で踊っています。そして周りには人がたくさんいるのに、静子は一人いつまでも踊り続ける…。

 私の感性に会う人はこの世に誰一人いない、と解釈できるのでしょうか?

 結局、この映画『花と蛇』の筋は---1回目に見た時には、

1.夫の裏切り→ショーで静子夫人開花→夫との生活に戻る気なくす

 だと思っていました。

 が、石井版花蛇なのだから、上記の筋も合わせると、


2.夫の裏切り→ショーの後、田代老人との二人きりで…その思いを知り愛の行為に及び→その後、静子夫人は夫には田代老人の程の深い思いは感じられず。。。

 そしてラストのシーンへ。


 私、その辺の感覚には疎いので、解釈し切れません。残念ながら。。。

 後は、見た人の感性の問題ですね。


 で、俳優の皆さん。

 田代老人の側近?の遠藤憲一さん。静かで控えめな役でのエンケンさんは、珍しいそうです。本当はもっとはじけた方が、エンケンさんらしいそうですが。。私の覚えでは、Vシネ『流血の抗争』でも静かに渋く、かっこよかったですが、花蛇でも同様です。

 後半、田代老人が静子を「きれいだ…」というシーンで、エンケンがフッと笑顔を見せますが、あれ、石橋さんの演技につられての笑顔のようです。すごいですね。こういうのを聞けるから、コメンタリー付いてると面白いんです!

 映画って、監督さん始め、たくさんの人の力で出来ているとは知ってるつもりでしたが、プラス生身の役者さんの化学反応で出来てるんだな、と本当に実感しました。

 そして、ショーの進行役を勤める悪いピエロ~~~!の洋三郎さん。異世界へいざなうにピッタリの変態メイドさんみたいな衣装。。。「おぞましいほど効果的に映える」そうです。解説によると↑

 セーラー服と機関銃?三つ編みまで。。私的にはすけすけ上着に緑の看護師さんスタイルも○でした。ある意味ラブリー。。。。。って怖っ!

 この衣装の時、本当はヤクザの一員なんだよとわからせるような怖い顔もしてましたしね。ギャグ九州男というよりも、鳴海か古川か。すみません、わからない人、飛ばして下さい。

 じつはこの映画見るまで、洋三郎さん出演の映画ドラマは、『相棒』『アンフェア』等しか見ていなかったので、これ見てから、洋三郎さんっていう役者さんは!………あらららららら、見直しました。いや、いい意味で、です。

 ところで静子夫人。夫を射殺する前になぜピエロを射殺しないのですか! 主要な悪い人は皆死んじゃってるのにピエロ氏はどこへ逃げたのか? 組へ帰っただけ?


 最後まで見て。石井監督の作品は、暴力!裸!がたくさん出てきますが、基本、深い精神性を内包した(舌噛みそう)”ドラマ”だと思います。

 本当にそこを堪能しなくては、石井作品を見たとはいえないかもしれません。

 などとえらそうに書きましたが、私もまだ4,5作品しか見てないので、他の作品もこれから見てみたいです。


 原作と、石井作品とのコラボとして。
 
・原作重視(多少のデフォルメありの)x1+

・石井監督の趣味x3+

・彩さんのこれまでになかったものを作りたかった情熱x5+

・サービス映像x10、

 とゆー感じで解釈しました。


 彩さんの彩さんの為の彩さんによる映画!

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コメント

こんにちは。初めてコメントさせていただきます。

この作品、私も大ファンでDVDも買ったんですけど、映像が美しいですよね。何度も観てます。

映像特典のドキュメンタリーも観たんですけど、杉本彩さんの撮影は恐ろしく過酷だったのが伝わってきてびっくりしました。

大女優がここまで身体を張るのか、と。

彩さんの彩さんの為の彩さんによる映画…
確かにその通りですね!

コメントありがとうございます!
石井監督で伊藤洋三郎さんが出ているからとDVDを購入しました。が、ここまですごいことになってたとは…。たしかに彩さん、女優魂というかハンパなく体張ってますね。
石井監督/彩さんの『花と蛇2』も撮られてますが、本作品"1"の方が映像美、という点では上をいってる気がします。

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