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2012年5月27日 (日)

舞台『ザ・ドライバー』感想

乃木坂倶楽部 『ザ・ドライバー』

会場:乃木坂コレドシアター
作:久松真一
演出:水谷俊之
出演:伊藤洋三郎/芹澤みづき/ 由地慶伍

11/12/14観劇

 乃木坂コレドシアター入り口に、寛治さんからの大きなお花!
 B1F。階段を少し下りたらすぐにシアターへの入り口があり、レストランシアター。地下ではあるけれど、圧迫感は無かったですね^^

 そして、始まりの時間。
 由地さんのタクシードライバー。そこに洋三郎さんが乗り込んできて…。

以下、ネタバレ

 洋三郎さんて……小顔? いきなりなんですが、レストラン舞台の小さな空間で、間近にご尊顔を拝することができ! そう思いました。

 以前から世間一般の中年期を過ぎてからのデ○ッとした感じが洋三郎さんには無いなぁと思っていたので、なおさら……。今日改めて生舞台を前にして、再認識してしまいました。体、鍛えてらっしゃるんですよね?


 では本題に戻り……。

 ストーリーは、まさに今、現在の話ですね。311。

 地方から上京した青年、松谷は、ろくでなしの親として機能不全だった父親を恨んでいたが、その父は今は福島での雇われ仕事を終えた後に余命いくばくもない体に……。

 父親を恨んで嫌って、でも心の底では本当は父を慕っているのだと、松谷役=由地さんの抑え気味の演技の中で、じわじわと感じることができました。


 反対に、運転手松谷の元上役の男、倉石=洋三郎さん。ある種上から目線で、仕事にほこりはあるが、深くはものを考えないという管理職元上司。


 松谷が運転するタクシーに愛人?連れで乗り込み、「社員にしてやるから」と若い女性、千春にべたつき愛人にしようとする……。目の前で、舞台で、ちょっとドッキリシーン。

 倉石は、部下にも女性にも勝手な男の代表です。
 でも、彼にも悲劇が。妻や娘(娘の描写ありましたっけ?)は、自分の給料を使って遊ぶだけの存在。

  と、こんな家庭環境、必ずしも多いのではないでしょうが、聞いたことあります。そういう環境では、父親はお金供給人としてしか認識されていませんね。金の切れ目が縁の切れ目になる候補家族の典型です。

 家庭は冷め切っている、寂しいから、若いきれいな子と付き合おうとする倉石。でも、倉石の態度はやっぱり強引というか、相手が若い子だから、社員をちらつかせさえすればキープできるから……というだけで選んだように見えてしまいます。

  倉石というキャラは今まで仕事一筋で、融通も利かず、男女の関係、人間同士の付き合いに関して、無知過ぎたのかもしれません。


 千春の方は、倉石が「正社員にしてやる」などと言わず、タクシーでスケベじじいみたいな行為をせず、誠実に向き合っていたら、倉石に好意くらいはもてたかもしれないのに……と思ってしまいます。不倫、とかでなくてもね。

 そんな彼女は再婚した母親が会ってくれないと言い……心の中に孤独を抱える女性。私なら、その手の親とはもう会わなくていい、みたいな気がしますが、実際にその立場にならないとわからないかもしれません。


 倉石の態度に腹を立てた松谷は、倉石を1度目は殴り倒し、2度目は刺し殺しかけます。(2度目は本当に死んじゃった? 洋三郎さん、相棒2ばりの死にっぷりに見えましたから…)

 正直、3度目もありそうで、倉石の不気味なよみがえりと松谷の怒りの爆発が繰り返されるのかとも思いました……。さすがにそれは無かったですね^^

 "2度目"の殺人?の後、松谷が飛行機に乗って2度と戻らない旅に旅立った時、かつて松谷の父親が携帯電話で「ハモろうよ」と言った"上を向いて歩こう"を一人涙を流しながら歌います。そこへ洋三郎さんもさりげなく登場して、一緒にハモり……。

 あの時の洋三郎さんは、元上司の倉石? それとも、遠くホスピスにいる父親? 

 以前、『刑事/鬼貫八郎』に出演された時にもカラオケ店での歌声を披露されていた洋三郎さん。ですが、今回の『上を向いて歩こう』でハモっていた歌声は、すばらしくよいお声でした! 
 由地さんがメロディ、洋三郎さんがハモりの少し高い音のパート。

 由地さん、一度洋三郎さんの音程に引きずられそうになりませんでした? いや、そんなことはどうでもいいんです。重要なのは”人を大切する”心でしょう。

 その大切にする心が失われている現実に絶望した、やるせない感じを、本当に由地さんの演技力で魅せてくれました。


 ただ、一つだけ、家に帰ってからわからなかったなと思ったのは、松谷は水素爆弾作ったんですよね。ではそれを本当に自分もろとろ投下したのか? どこに落としたにしても悲しい結末ですが、松谷は具体的に何を行おうとしていたのか? 

 ただ、もはやストーリーを確認できないし、洋三郎さん相棒死!とか余計なことが頭に浮かんだりしていたので、話中にちゃんと表現されていたのを聞き逃したのかもしれません。。しかもこの観劇日、昼間仕事しすぎで、観劇開始時にはすでにグシャ疲れ…。

 観劇日に疲れすぎはNGです。以後気をつけよう…。


 私なりに考えてみると、これらは松谷の社会に対する絶望感と、肉親に対する情のはざまでの苦悩が印象に残っていて、いろいろと考えさせられる話だったと思います。それらを、役者さんの力量でダイナミックに表現されていました。やっぱり、初日以外にも見にいきたかったですねぇ。

 脚本の久松さんの作品? 
 『帰郷』というドラマを以前見たことがあります。兄弟の物語のようですが、男の世界、男の心情を描くのがお得意な方なんでしょうか。

 由地慶伍さん。私は初めて知る役者さんです。今回の松谷役、始めから抑え気味の演技で、松谷はどういう人物なのか?! ミステリアスに感じながら見続けていました。

 スーツを着ていると、フツーにサラリーマンに見えます。なのにどこかしら陰りのある……由地さんご自身は体育会系の人にも見え……これは、私が由地さんに関する情報"0"だから余計にミステリアスに感じてしまったような気もします。

 千春の芹澤みづきさんは、スリムビューティ。私とは違う人種ですね。。楽器が得意ということで、最後はピアノも披露されました。

 洋三郎さんは、いやみな上司であり、ちょっぴり哀愁のおじさんを熱演。


 それにしても、やはり皆さん役者さんですね。あの小さなレストランの空間で、あっという間にある空間が作られ、ある空気が作られ、あんなに観客席の近くでの演技。。

 演劇は、基本、大声を張り上げ、オーバーアクションな動作の連続だと思い込んでいた私の認識不足。。。
 今回は、普通に会話し、本当のドラマが目の前で繰り広げられていました。


 舞台のあと、関係者の皆さんとお酒の団らんタイムが設けられていたようでした。
 私も少しだけ入り口付近でグズグズ……で、由地さんと(普通の青年に戻ってました!) 芹澤さんのお姿を確認できました。

 洋三郎さんは? 残念ながら私は帰宅してしまったため、お会いできませんでした。。そもそも出席されたのでしょうか? どなたかネット上で報告して下さい^^


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